「宇田川さとし」の都議会における発言
東京都議会総務委員会速記録第十二号 より抜粋

平成十七年十月十八日(火曜日)
第一委員会室
午後一時三分開議


〇宇田川委員 治安対策を中心に幾つかお尋ねをさせていただきます。
 東京都安全・安心まちづくり条例に基づいて、各町会、自治会の方たちが、犯罪を減らすために、また犯罪が起こりにくくするために、日夜努力をいただいております。感謝申し上げるとともに、都として、治安に対し、今以上に積極的に取り組んでいくべきだと考えておるところでございます。
 犯罪の件数自体は減少の一途でございますが、減少どころか増加している犯罪も中にはあるわけでございます。一つ、現在発生している犯罪には、幾つかの特徴があるようでございますが、路上における犯罪が大多数であること、ひったくりや自転車泥棒、車上荒らしなど、屋外で行われる犯罪でございます。二つ目は、インターネット等によるワンクリック詐欺など、知能犯が増加していること、そして、外国人犯罪が増加していることや、犯罪者が低年齢化していることが挙げられると思います。これらのことを踏まえて、幾つかの事項についてお尋ねをさせていただきます。
 まずは、外国人組織犯罪の対策についてお伺いいたします。
 全国で百九十万余りの在日外国人がおり、毎年五百万人を超える外国人が来日している中で、不法滞在者数は約二十四万人と推定をされております。一部、不法滞在者が多発する外国人組織犯罪の温床となっているとの指摘もございます。外国人刑法犯は、中国や韓国、フィリピン、ベトナムなどのアジア人が大多数を占めているようですが、ほかにもブラジルやペルー等のさまざまな国籍の人たちが日本国内で犯罪者となっているのが現状でございます。
 窃盗犯が大半なんですが、殺人や強盗など凶悪犯罪も、都内で年間百人前後が検挙されており、早急に対処すべきだと考えております。
 平成十五年より、首都東京における不法滞在外国人対策の強化に関する共同宣言が発表されました。種々宣言の内容がございますが、不法滞在者を五年間で半減させるという目標が掲げられたとございますが、その目標達成に向けた具体策について、お伺いをしたいと思います。

〇高嶋治安対策担当部長 目標達成に向けた具体策についてでございますが、現在、警視庁及び東京入国管理局におきましては、共同宣言に基づきまして、不法滞在者の摘発強化と効率的な退去強制等を継続的に推進しております。
 東京都におきましても、東京湾、東京港からの密入国等を防ぐために、監視カメラの設置など、東京湾、東京港の水際対策の強化を行っております。
 また、外国人犯罪のうち、留学生、就学生が関与する事件が四割弱を占めていることから、これらを受け入れている協議機関に対する指導を強化し、留学生、就学生による違法活動防止の徹底を図っております。

〇宇田川委員 続いてですが、東京都は、不法滞在外国人の退去強制を促進するために、入管や警視庁が行っている摘発強化と効率的退去強制を支援するということをいっておりますが、その具体的な支援の内容についてお伺いをしたいと思います。

〇高嶋治安対策担当部長 支援の具体的内容についてでございますが、東京都は現在、東京入国管理局及び警視庁の取り組みを支援するため、東京入国管理局に十五名、警視庁に約百名の東京都職員を派遣しております。

〇宇田川委員 ぜひ引き続き強化に当たっていただきたいと思っております。
 次に、繁華街浄化についてお伺いをするわけですが、先ほど申し上げた外国人犯罪もそうなんですが、犯罪の多くは繁華街、いわゆる盛り場で頻発、多発しているのが現状でございます。
 犯罪数の減少、そして未然に防ぐためには、盛り場での治安確保は重要だと考えております。繁華街において、治安対策上の諸問題解決に当たって、警視庁などとともに、対策を講じてきているということでございますが、現在までの浄化に向けた取り組み、具体策についてお答えをいただければと思います。

〇高嶋治安対策担当部長 現在までの浄化に向けた取り組みの具体策についてでございますけれども、東京都は、平成十五年九月に関係区、警察署等による新宿・渋谷・池袋地区治安対策代表者会議を設置いたしました。
 そして、そこにおける検討結果を踏まえまして、各地区が行う清掃活動、落書き消去活動、防犯パトロール等の繁華街浄化活動への支援を行っております。また、法制面では、いわゆる青少年健全育成条例、迷惑防止条例、ぼったくり条例等の改正につながったところでございます。

〇宇田川委員 最初に申し上げたんですが、犯罪の低年齢化が指摘されております。凶悪犯罪は減少傾向のようでございますが、犯罪件数は横ばいで推移をしております。石原都知事のたびたびの発言でも見受けられますように、教育を含めた青少年へのさまざまな対応は、今後ますます力を入れていくべきだと、私も強く感じているところでございます。
 都として、青少年への種々の取り組みが積極的に行われておりまして、健全育成を柱とした中、繁華街での対応もご尽力されていることは理解しているのですが、しかし、現状を見ると、まだまだ多くの子どもたちが、夜中に盛り場でたむろしている光景が頻繁に見受けられる現状を見て、今後の対応についてお伺いをしたいと思います。

〇杉谷心の東京革命推進担当部長 平成十六年の東京都青少年健全育成条例の一部改正によって、青少年の深夜外出及び深夜におけるカラオケボックスなどへの立ち入りが制限されたことにより、青少年の深夜徘徊の防止に一定の効果を上げております。
 他方、深夜徘徊による補導人員は、平成十七年度上半期において、一万九千十一人に達しておりまして、このことは、依然として多くの青少年が深夜に繁華街にたむろしている実態があることを示しているものと考えております。
 このことから、学校等と連携しつつ、保護者に対する条例の趣旨の周知、条例に基づく青少年の外出防止への協力の確保、警視庁との連携による青少年の深夜における連れ出し等の検挙を初めとする青少年の深夜における繁華街の徘徊を防止するための対策、カラオケボックスや漫画喫茶、インターネットカフェ等への立入調査の継続的な実施などを進めてまいります。

〇宇田川委員 今、外国人犯罪、繁華街浄化ということについてお伺いしたんですが、ともに特定地域内において重点的に実施させていること、これはやむを得ないとは思うのですが、一点集中で行っていくと、その周辺部に波及されていくのが現実だと思います。
 新宿、渋谷などの一定地域で取り締まり強化をしていけば、暴力団や外国人などの犯罪組織は新地を求めて、例えば新橋ですとか、上野、錦糸町とか、新小岩とか、さまざまな地区へ拠点を移していくことだと思われます。また、都内全体で強化が実施されれば、同様に近隣他県へと移動していく。
 そういった動向を考えますと、今後、都内のほかの繁華街においても、積極的に取り組んでいかなければならないと考えております。全体を見渡した中で、他地域の浄化も視野に入れて対応していくことをぜひにお願いしたいと思います。近隣他県との連携をしっかり行った上で、東京都がリーダーシップをとって対応していくことも、加えてお願いをしておきます。
 次に、防犯設備に対する補助金についてお尋ねをさせていただきます。
 犯罪に強いまちづくり推進のため、防犯カメラ等の設置に対して補助を行っておりますが、カメラのほか、補助金の対象になっているものを教えてください。

〇保坂参事 区市町村に対しまして、設置を補助する防犯設備の対象は、一定区域におきます犯罪の抑止または犯罪被害の防止に資するため、固定して設置されます防犯カメラ、防犯灯、もしくは防犯ベルなどの機器を防犯設備として補助の対象としております。

〇宇田川委員 現在までの補助の状況、実績を含めてお伺いをしたいと思います。

〇保坂参事 防犯設備に対する補助実績でございますが、平成十六年度二十六件で、防犯カメラ四百五十五台を設置してございます。防犯カメラ以外では、新宿区におきまして、防犯灯を一件設置している例がございます。
 平成十七年度は、現時点で防犯カメラ九件、百四十五台の設置について補助申請が出されております。

〇宇田川委員 当初申し上げましたとおり、路上での犯罪が多くなっている今、カメラや防犯灯、防犯ベルなど、設置意義は大変大きいものだと考えます。警視庁によるスーパー防犯灯などによって、犯罪減少は顕著である報告も伺っております。
 女性やお子さんたちからも、暗い夜道の通行に大きな不安を抱えているといった意見を頻繁に耳にしております。これからも積極的に推進をしていただきたいと思っておりまして、現状を踏まえた中で、今後の取り組みについてお伺いしたいと思います。

〇保坂参事 今後の取り組みについてでございますが、安全・安心のまちづくりをさらに推進していくために、一層普及啓発に努めるとともに、区市町村と連携し、防犯カメラなどの防犯設備の充実に努めてまいりたいと存じます。

〇宇田川委員 今のお話を踏まえての中なんですが、最後に、私からの意見というか、要望でございます。
 この件は主に警視庁の管轄であることは承知しているんですが、ぜひ空き交番の対策に力をかしていただければと思っております。二十三区内で七百を超える交番がございまして、そのうち完全な空き交番は五十を数えるということです。
 さきの三定でも、警視庁への警察官の増員について意見書を提出いたしましたが、人員不足は否めないとのことでございます。来年度より、駐車違反の摘発において民間事業者を利用するという話もございますけれども、これと同様に、民間の力をかりることも必要なのかと思っております。
 先ほど防犯設備に対する補助金についてお伺いをいたしましたが、民間による治安対策拠点としての施設設置に対する補助を行うですとか、方法論はいろいろあると思います。
 世田谷区では明大前ピースメーカーズボックスという名の通称民間交番があるそうで、商店街組合が中心となって、区などが補助しながら運営をされているそうです。この一年間痴漢はゼロになって、空き巣被害は半減するなど、大きな成果を上げているとの報告がございます。カメラや防犯灯などと比べると、そのコストは比較にならないほどはね上がってまいりますが、こうした地域住民の取り組みに対して、積極的に助成していく姿を自治体は見せるべきだと思っております。
 東京都としても今後ご協議の上、ぜひとも対応をしていただきたいことを強くお願いを申し上げまして、私からの質疑を終わらせていただきます。