「宇田川さとし」の都議会における発言
東京都議会総務委員会速記録第七号 より抜粋

平成十八年六月十五日(木曜日)
第一委員会室
午後一時五分開議


〇宇田川委員 私からは、東京マラソン二〇〇七についてお尋ねいたします。
 来年二月開催予定の東京マラソンなんですが、オリンピック招致に向けた動きの一端という意義もあわせ持つ大切なイベントとしての位置づけもあるわけでございますから、しっかりした企画のもとで、ミスなきよう運営され、ぜひ成功させていただきたく願っております。
 東京マラソン、多摩国体、そしてオリンピックと、今後スポーツの祭典を大々的に開催する予定でありますが、大会を成功させるその裏には必ずボランティアが存在しております。今や競技大会やスポーツに限らず、イベント開催にはボランティアの協力なしには何も語れないといっても過言ではないと思います。
 知事が視察されたニューヨーク・シティーマラソンでは、三万人の参加ランナーに対して、主催者が依頼したボランティアだけでも一万二千人を超えた方々が運営に携わっているそうです。受け付けに始まって、選手誘導や給水地点でのサービス、沿道の整理や応援団など、多岐にわたって活躍をしており、参加するボランティアの方たちは、ランナーだけが主役ではなく、我々もマラソン大会の主役の一人であると自負し、誇りを持って参加をされているそうです。
 東京マラソンにおいても、ボランティアの意義をきちんととらえながら運営することが重要だと考えております。都としてどのような方法でボランティアを集めていくのかをまずお伺いいたします。

〇遠藤参事 ただいまご指摘いただきましたように、東京マラソンの実施に当たりましても、コースの管理や初期医療など、さまざまな分野でボランティアの協力が必要不可欠なものであるというふうに考えております。このため、ボランティアの募集に当たりましては、東京陸上競技協会を初めとしたスポーツ関係団体や東京都医師会、あるいは学校や町会などの地域に密着いたしました諸団体などに呼びかける方向で、現在、東京マラソン組織委員会において検討を重ねているところでございます。

〇宇田川委員 次に、先日の我が党の吉野総務会長の代表質問に対する答弁など二回にわたって知事が明言されたことについてお伺いいたします。
 マン島のバイクレースにおけるマーシャルといわれる方たちを引き合いに出して、この東京マラソンにおいても元気な高齢者が活躍できる場を提供し、積極的に働いてもらうことが必要だと、そう知事がおっしゃっていましたが、そんな構想があるんでしょうか。

〇遠藤参事 海外の長い歴史があるイベントにおきましては、自然とベテランのボランティアが育ってきております。そのため、多くの中高年のボランティアが現場で活躍をしております。東京マラソンにおきましても、中長期的な視点からボランティアの継続的な活用を図っていく必要があるというふうに考えております。現時点で具体化したものはございませんけれども、今後ボランティア参加を呼びかける中で、地域の老人会であるとか、シルバーボランティアのグループなどを対象に含めるということにつきまして、東京マラソン組織委員会や各区などと調整をしてまいりたいと考えております。

〇宇田川委員 知事が一度ならず二度までも答弁したことですから、これは具体化しなきゃいけないんじゃないかと思いますし、私としても積極的に取り入れるべきだと知事の考えに同調しているところです。
 さて、先ほど来、関係団体とか、地域の学生に呼びかけるというご答弁なんですが、一般公募についてはいかがなんでしょうか。
 審判や医療、通訳などは専門性を必要としているんですが、だれにでも手伝いができる役割も数多くあると思います。スポーツボランティアという概念においては、スポーツはする、見るに加えて、支えるという役割によって文化としてのスポーツが多様化し、新たな発展がある、そう唱えられております。そうした考えが定着しつつある今日、広く参加を呼びかけることはとても意義のあることだと思っております。
 国内での国際レースや市民マラソンの多くは、レース参加の募集と同時にボランティアの参加募集についてもパンフレットですとか、ホームページなどで行ってきております。ぜひそういうやり方を取り入れるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

〇遠藤参事 東京マラソンの大会としての価値を高めるためにも、ご指摘のように、特別な技能を必要としない分野で幅広い層のボランティアに参加していただくということは有意義なことだというふうに考えております。
 一方で、初めての大会でもございますので、運営上の混乱を招かないよう、組織的に整った団体や他のマラソン大会などで経験のあるボランティアを中心に募集せざるを得ないという事情も一方でございます。
 現在、東京マラソン組織委員会においてボランティアの役割や必要な人数などを精査しているところであり、その結果を踏まえながらボランティアの一般公募についても検討してまいりたいというふうに考えております。

〇宇田川委員 早期に具体化していただきたいと思います。
 ボランティアについて申し上げてきたんですが、これは本大会に限る課題ではないと思います。マラソン、国体は、オリンピックに向けたホップ、ステップとして重要な意味を持っているわけです。オリンピックにおいてなどはより大規模なボランティアスタッフが必要であるのはいうまでもないと思います。冬季長野大会では約三万五千人が、夏のシドニーでは約四万七千人、アテネにおいては十六万人の応募の中から選ばれた五万人を超える人たちの協力で行われていたそうです。参加した方たちは、お金にはかえられない大変貴重な体験ができ感謝をしているですとか、国や地域を超えたかけがえのない仲間たちに出会えたなどの経験談が寄せられているそうです。
 オリンピックではボランティアも世界じゅうの百八十を超える国と地域から参加をしておりまして、国際交流といった点でもすぐれた環境を提供しております。将来を担う青少年にとって豊かな人間形成という面はもちろんですが、未来に向かって大きな貴重な財産が残せることになると思います。
 今大会では無理なことなのかもしれませんが、オリンピック開催を見据えるのであれば、世界各国からのボランティアの参加、せめて国内在住の外国人ボランティアの参加を積極的に促すことを視野に入れると、より高いレベルの大会になっていくのではないかと考えるんですが、いかがでしょうか。

〇遠藤参事 東京マラソンにおきましては、海外から多くのランナーに参加していただくなど、国際色豊かな大会の実現を目指しております。このため、通訳や海外からいらっしゃったランナーのケアなど、外国人ボランティアの活動が有効と思われる分野もあるというふうに考えております。
 今後、東京マラソンにおけるボランティア全体について検討する中で、外国人ボランティアに対するニーズや問題点の把握等を行い、その活用や募集方法などについて研究をしてまいりたいと思います。

〇宇田川委員 オリンピック招致に当たりまして、コンパクト開催というコンセプトがある中で、残念なことなんですが、一部周辺区とか、多摩地域より、疎外感があるみたいな話が出てきています。このマラソンはもっと限られた、わずか六区という地域での開催でございます。コース周辺地域の盛り上がりも大変大事なことだと思いますが、多摩地域などの積極的参加を促すような気の使い方が必要なんじゃないかなと思います。青梅マラソンとの兼ね合いなんかもあったわけですから、その辺の気遣いが多少あってもいいのかなという思いがあります。
 東京都全体、また、近隣県、ひいては全国からボランティアを募る意義は大変大きくあると思います。多くの地域から参加していただくことにより、その機運は各地で高まっていくと考えております。マラソン、国体を通じて、機運を全国規模に拡大して、東京に限らず、日本全国参加型としての大会であることをアピールすることは、オリンピック招致に向けても大変重要なステップだと考えております。
 ボランティアに限らず、参加型のイベントとして定着していくような工夫も必要だと思います。大マラソン祭りとして企画をしていくようなんですが、開催まで八カ月しか残されていない今、きょうもホームページをちょっと見たんですが、具体的なイベントというのは一切表面化しておりません。計画の進行状況についてお伺いしたいと思います。

〇真田参事 東京マラソンの実施に合わせまして、東京大マラソン祭りとして、コース沿道のスポットごとに多彩なイベントをいろいろな方々に参加していただきながら実施し、マラソン大会を盛り上げていく考えでございます。このため、東京大マラソン祭りの実施に当たりましては、東京マラソン組織委員会だけでなく、都庁内各局やコース沿道を初めとする都内の各自治体、さらには民間の協賛企業等が一体となって実施していく予定でございまして、現在、各関係者との調整を鋭意進めているところでございます。今後、関係者との調整を速やかに行い、できるだけ早く計画内容をまとめたいと考えております。

〇宇田川委員 先ほど申し上げたんですが、残すところわずか八カ月という限られた時間しかないわけですから、おっしゃるように、速やかに進行していただかなければいけないと思っています。
 私も、数年前まで、都内や千葉県、埼玉県などで開催された市民マラソン大会に一般ランナーとして参加してまいりました。その中では、地域の特色を生かした魅力ある大会が数多くありました。例えば、千葉の富里という場所で行われるレースは、給水ポイントとか、ゴールした地点に特産であるスイカが並べられて、食べ放題になっている。こんなユニークかつ地元アピールをあわせ持つ大会でございました。私はその後三年間にわたってこのレースに参加し続けてきたんですが、一度参加した方が二度、三度と参加したくなる魅力あるレースにしていただきたいと思います。もちろん、ランナー以外でも、先ほどから申し上げているボランティア参加の人たちですとか、応援してくださる方々にとっても、魅力あふれる大会にしなければならないと思います。
 オリンピックは参加することに意義があると、大変有名な言葉があるんですが、それは選手だけでなく、その大会に携わるすべての人たちに当てはまることだと思います。さまざまな形で参加されるすべての人たちの目的、これは大会を無事に成功させることだと思います。そうした共通認識の中で、年齢、性別、国籍、人種など、あらゆるものを乗り越えて協力していくという気持ちで運営していくことが何よりも大切なことだと思います。そうした一体感を持って閉会を迎えられることを願っております。すべての参加者に喜びと感動を与えることができる、そんな大会となることを切に望んでいるところですが、私のこうした思いもぜひに酌んでいただいた上で、本大会を開催するに当たっての本部の意気込みと成功に導くための力強い決意をお聞かせいただいて、私からの質問を終わります。

〇熊野東京オリンピック招致本部長 東京マラソンは、老若男女、また、初心者からマラソン愛好家まで、幅広い人々、しかも三万人規模の参加者の集う画期的なイベントであると考えております。また、走る方だけではなくて、地域色豊かな多彩なイベントをあわせて展開いたしまして、東京全体を盛り上げ、巻き込んだ事業としていきたいと考えております。
 さらには、海外からの参加者も多く、国際色豊かな事業として企画し、オリンピックのプレイベントとして位置づけられることから、ぜひとも成功させなければならないと考えております。
 このため、ご指摘のボランティアの活用、あるいは周辺のイベントを含めた東京大マラソン祭り、これらにつきまして、東京マラソン組織委員会などとも調整しながら、オリンピック招致本部はもとより、都庁内各局がその成功に向けまして全力を上げて取り組んでまいります。
 また、最後に、この大会を積み重ねることによりまして、将来は世界の五大マラソンの仲間入りができるように努めてまいります。