「宇田川さとし」の都議会における発言
東京都議会各会計決算特別委員会第三分科会速記録第三号 より抜粋

平成十八年十月十八日(水曜日)
第九委員会室
午後一時開議


〇宇田川委員 私からも土地区画整理事業についてのお尋ねなんですが、お二人がご質疑されましたので、重ならないように努めてまいりたいと思います。
 区画整理というのは、健全なる街並みの形成といったことはもちろんですけれども、先ほど来お話がありますとおり、防災上の見地などからも大変に意義のある事業であると私も思っております。木密地域の解消であるとか、火災における延焼の遮断、また緊急自動車の通行の確保といった部分、そして街並みにおける景観形成であるとか、また一方で、土地の利用価値を高めるといった部分においても、さまざまな意味合いを含んだ事業だと認識しております。こうした意味合いの事業は、土地区画整理事業だけにはとどまらないと思います。市街地再開発事業であるとか防災拠点としての再開発、また、都市計画道路整備なども、同様の観点に基づいた一環の事業であるわけでございます。
 土地区画整理法において、その第一条で、健全な市街地の造成を図り、公共の福祉の増進に資することを目的とするとうたわれております。
 そこで、まず、土地区画整理事業の意義、必要性などについてどのようにお考えなのか、見解を伺いたいと思います。

〇宮村市街地整備部長 土地区画整理事業は、地権者からの公平な土地の負担により、道路、公園などの都市基盤施設と宅地とを一体的、面的に整備する総合的なまちづくり手法でございます。
 また、用地買収方式の道路事業などとは異なり、地域に住み続けられるまちづくりを行うものでございます。東京都を初め、区市、組合による多くの施行実績がございます。
 この事業の実施に当たりましては、地権者の合意形成が不可欠でございますが、ご指摘のとおり、幹線道路整備による交通の円滑化に加え、防災性の向上、居住環境の改善、地域の活性化など、大きな効果が期待できるものであり、道路や公園などが不足している地域などのまちづくりを進める上で非常に効果的な整備手法の一つでございます。

〇宇田川委員 それでは、次に、現在進行中の区画整理事業なんですが、特に周辺区での事業について少し具体的にお尋ねをさせていただきます。
 足立区の花畑ですとか、先ほど来出ています江戸川区の瑞江など、五カ所において事業が行われているわけですが、その全体で約百八十ヘクタールの施行面積、約二千億円の総事業費をかけた事業だと伺っております。規模としてはかなり大きなものであると思います。
 各自治体、この地域の場合は区ということになるんですけれども、区施行の区画整理事業というのもそれぞれ実施されておりまして、都並びに区が、お互いに、ある意味連携をとりながら事業を行うというのは、総合的なまちづくりといった観点からもぜひ必要であると考えております。
 そこでお伺いをさせていただきますが、都としてその五カ所を選定した理由、事業実施に至った主だった理由ということについてお聞かせをいただきたいと思います。

〇宮村市街地整備部長 公共性が高く、民間では実施が困難な地区につきまして、区部では、都と区で役割分担をしながら区画整理事業を実施しております。東京都は、広域的かつ重要な公共施設の整備に伴う地区や、首都東京の活性化に資する地区などについて事業を実施しているところでございます。
 ご質問の周辺区五地区のうち、例えば江戸川区内の二地区は、都営新宿線の整備を契機に、駅周辺の無秩序な市街化の防止と総合的な都市基盤整備を目的に計画されたものでございます。
 また、足立区内の二地区も、新しい鉄道の導入空間の確保や、都道など広域的交通施設の整備を主な目的に都が事業を進めているところでございます。

〇宇田川委員 より公共性が高い重要な地区である、そういうご答弁をいただいたんですが、先ほど来お話があったんですが、私も瑞江駅西部地区と篠崎駅東部地区について個別に伺おうと思ったんですが、もう先ほどご答弁がございましたので、一部割愛を……
   〔発言する者あり〕

〇東村委員長 ご静粛に。

〇宇田川委員 上野委員に対するご答弁がありましたので、一部割愛をして、続けてやらせていただきます。
 先ほどのご答弁にありましたとおり、事業完成時期がそれぞれ平成二十五年度と平成二十九年度の予定だということで、まだまだ時間はかかるようでございます。もちろん相当の時間を要する事業である、相手があることですから、時間を要するということは重々承知しておるんですが、より早期に完了をしていただきたい、それを願ってやまないところです。
 事業途中の段階であっても、都市計画道路事業などとリンクをさせながら、地域住民の人たちに少しでも多くの利益と申しますか、効果が享受できるよう、工夫をしつつ進めていくべきでありまして、それによって住民の皆さんの理解も深く得られるものと考えますが、いかがでございましょうか。

〇宮村市街地整備部長 ご質問の点ですが、篠崎駅東部地区では、地元の強い要望を踏まえまして、地域のオープンスペースとなる公園を事業の初期段階で完成させ、現在、多くの方々に利用していただいております。
 また、瑞江駅西部地区では、区内の幹線道路となる補助二八〇号線や江戸川区街第一三号線を先行して整備し、区が進めております街路事業との連携を図るとともに、地区外との連続性を確保できるように事業を進めております。
 今後とも、施行計画を工夫するなど、区画整理事業の効果が早期にあらわれるように事業を進めてまいります。

〇宇田川委員 おっしゃるように、着実に歩を進めていただいて完了していただくようにお願いをしたいと思います。
 最後に、都のご支援、ご協力といった部分での要望というか、お願いをしておきたいと思います。
 現在、江戸川区内では、一之江駅の西側で約二十二ヘクタール、瑞江駅の北部で約二十一ヘクタール、篠崎駅の西側で約十五ヘクタール、三カ所で五十八ヘクタール強の面積、二千名を超える権利者がかかわる事業を区施行で実施しております。うち二カ所、篠崎と瑞江は、先ほど来話が出ているように、都施行の事業に隣接するような形で実施されておりまして、これによって、都営新宿線の各駅周辺は、おかげさまで大変にすばらしい街並みに変化しつつあります。近隣住民の方も大変な協力をいただいて、感謝をしたいと思いますし、住民の皆さんにも大変に喜んでいただいておりまして、その付近にいる方は、うちの方もぜひやってほしいという意見が多々あります。
 土地区画整理事業に限らずですが、私ども江戸川区の中では、旧江戸川の水防という観点から、スーパー堤防の建設が計画されておりまして、それに伴った再開発を行ったり、駅前のいわゆる古い商店街などは市街地再開発事業の必要性がある地区だと、まだまだ多くの地域において、新たなる市街地形成というのが求められているところだと思います。
 もちろん、他区においても、事業展開というのは実際に進められていると思いますし、今申し上げたように事業を必要としている地域、これは相当な数があると思います。自治体ごとの都市整備計画はさまざまでございますし、地区の個別要因も多々あるでしょうし、もちろん事業費、予算といった部分もありますし、一元的に都だけで解決するべきことではない、そういう思いはあります。しかし、最初にお伺いしました意義、必要性というものをしっかりととらえて考えてみれば、当然に進めなければならないということも思っております。
 この東京全体としての街並み形成、もちろんオリンピックに向けての街並み形成ということも含まれると思うんですが、それを考えるならば、東京都がリーダーシップを発揮して、各自治体への誘導など、事業進行に対する協力体制を整えていただきたい、このことはもちろんでありまして、加えて、補助金といった部分で支援をしていただく、これもぜひに実行していただきますよう要望させていただいて、次の質問に移らせていただきます。
 次なんですが、区部周辺部環状公共交通、いわゆるメトロセブン、エイトライナーですが、その件についてお伺いをいたします。
 長年にわたって取り組みを続けておりまして、種々の状況変化もあったわけでありますが、残念ながら、状況は遅々として進んでいないという印象でございます。
 これに対する必要については、既に議論の余地はないものと考えておるんですが、ことし、議連として新システムの視察を行ったりしてもおりますけれども、この区部周辺部環状公共交通の意義といいますか、位置づけについて、また近年の、ここ数年で構いませんので、取り組み状況、経過などについて、改めて確認という意味も含めてお尋ねをさせていただきます。

〇石井都市基盤部長 初めに、位置づけでございますが、区部周辺部環状公共交通は、平成十二年一月の運輸政策審議会答申第十八号で、今後整備について検討すべき路線、いわゆるB路線として位置づけられております。
 次に、近年の取り組みの経過についてでございますが、平成十二年八月に都と関係九区で、これは江戸川区も含まれておりますが、都区連絡会を設置し、以降、区部周辺部環状公共交通に関する諸課題の検討調査を実施してきております。
 その結果でございますが、地下鉄方式の整備につきましては、巨額の資金調達や採算性の確保といった多くの解決すべき課題が明らかになってございます。その後、地下鉄だけでなく、LRTなど地上系交通システムの整備についても検討調査を行いました。これにつきましても、導入空間や事業採算性など多くの課題がある、このようにされております。

〇宇田川委員 お話のとおり、大変多くの課題をいまだに抱えているということです。今年度も、その課題の解決、問題解消といったことのためだと思うんですが、検討調査が行われておりまして、当然にその経費についても予算計上をされました。
 関係九区との協議も引き続き行われていることと思いますが、都区間における平成十七年度の検討概要、検討結果についてお伺いをいたします。

〇石井都市基盤部長 平成十七年度の検討内容でございますが、平成十七年度は、これまでの調査結果も踏まえ、システムの整備効果や物理的制約及び事業の採算性などの観点から、地下鉄及び地上系交通システムの比較評価を実施いたしました。
 このうち、事業の採算性につきましては、地下鉄、地上系、いずれのシステムも大変厳しく、安定需要の確保、建設費の縮減等が強く求められる結果となっております。

〇宇田川委員 先ほども申し上げたんですが、需要というか、必要性という点では極めて高いものがあると思っているんです。
 再び地元の話で大変恐縮なんですが、江戸川区においては、その必要性を非常に重く受けとめまして、環状七号線を主たる路線としてシャトルバスを走行させるための調査を実施いたしました。各バス会社などとも協議を重ねまして、交通事情実態調査などの住民の方からのアンケート結果なども踏まえつつ、今年度内には、一時間に少なくとも三、四本だと思うんですが、シャトルバスを試験的に導入することとなりました。その実証結果に有効性が認められれば、もちろん事業としての採算性といった検証も必要ではありますけれども、実行に移すべく着々と進めているところです。
 こうしたこともお含みいただいた上で、今後の区部周辺部環状公共交通に対する東京都としての取り組みについてご所見をお伺いしたいと思います。

〇石井都市基盤部長 今後の取り組みについて、江戸川区の都の取り組み状況も含めて所見をとのお尋ねと承りましたけれども、本路線の検討に際しましては、地域によって大きく異なる需要や、その特性を勘案し、適切なシステムを選択することが大変重要でございます。その上で、適用する事業制度、採算性などを十分精査し、開業後における運営面も含めまして、事業が成立し得る条件等を関係区とともに検討していくことが必要と考えております。
 また、江戸川区の取り組みにつきましては、区内南北交通改善に向けた短期的な取り組みと認識しておりますが、需要や事業採算性など、事業成立条件の検討という面からも注目しているところでございます。

〇宇田川委員 ぜひに建設的な意義ある検討を続けてしていただきたいと思います。
 先ほど江戸川の話をしましたけど、これはもちろん、私が今さら申し上げるまでもなく、それぞれの関係区の方においても大変大きな必要性を感じているわけです。
 日暮里・舎人線が平成二十年三月開業に向けて着々と工事が進められております。これよりは、延長距離なども比較にならないぐらいの大事業でありますし、簡単でないことはわかっております。だからこそ、足踏み状態から抜け出ることができないわけです。だからといって、このまま議論が立ち消えになってしまって、しょせん夢物語だったなと、こういうことでは私どもも大変困るわけです。
 早期に実現をしてほしいと、そこまではいえないことなのかもしれないですけれども、事業実現に向けた検討を一段ずつ着実にステップアップしていただきたいこと、今までよりもっと加速感のある推進というか、促進をしっかりと行っていただきたい、そのことをお願いさせていただきます。
 以上です。